両陛下、栃木国体に出席 笑顔で手を振る皇后雅子さま

多田晃子

 天皇、皇后両陛下は1日、宇都宮市で開かれた第77回国民体育大会の総合開会式に出席した。両陛下の地方訪問は2020年1月以来で、新型コロナの感染拡大後初めて。

 天皇陛下は「おことば」で、国体が新型コロナの影響で、3年ぶりの開催になったことについて触れ、「日頃の練習の成果を十分に発揮されるとともに、改めてスポーツのすばらしさを実感しつつ、お互いの友情を育み、地元栃木県の皆さんとの一期一会を大切にして、すばらしい思い出を作ってください」と述べた。今年の夏の大雨や台風による被害にも言及し、「被災され、様々な苦労をされている多くの方々のことを案じております」と語った。

 この日の陛下は水色のネクタイを着け、皇后さまは上下青色のスーツ姿。炬火(きょか)台への点火や、ダンスパフォーマンスなどを見て、盛んに拍手を送っていた。

 今回の訪問では、新型コロナの感染拡大を防ぐため、両陛下は皇居から車を使い、栃木県を訪れた。県によると、開会式の会場近くの沿道などで出迎えた人は約5千人。両陛下は車の速度を落とし、応えた。

 国体は、両陛下の定例地方訪問「四大行幸啓」の一つ。今回の訪問は、新型コロナの感染状況などから日帰りとなり、競技の観戦や国体関係者との交流などは行われなかった。

 開会式後、両陛下は鹿沼市福田富一知事から県勢概要を聞いた。福田知事によると、陛下はコロナ禍での国体開催について「感染防止対策に相当気を使って今日の開会式を迎えたんでしょうね」と話したという。県の特産物のイチゴも話題になり、皇后さまは、長女愛子さまが「イチゴが大好きなんです」と語ったという。福田知事は、沿道で多くの県民が両陛下の出迎えや見送りをしたことに「お喜び頂けたのかなと感じた」「心に響くものがあったと思う」と話した。(多田晃子)