「気負わずに頑張って」九州学院の村上が三冠王めざす兄へエール

山口裕起
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 栃木国体の高校硬式野球が2日、宇都宮清原球場で開幕。九州学院(熊本)の4番村上慶太が聖光学院(福島)との1回戦で、技ありの本塁打を放った。

 1点を追う五回。先頭で左打席に立つと、相手右腕・佐山未来の外角133キロ直球を逆らわずに左方向へ。打球は失速することなく、左翼ポール際へ飛び込んだ。

 今夏の全国選手権準々決勝で敗れた際に4打数無安打に抑えられた右腕からの一発に、「悔しかったので絶対に打ちたかった。成長した姿を見せられてよかったです」。

 三回の第2打席でも、中前へ2点適時打を放っていた。試合は4―6で競り負けたが、2安打3打点の活躍で存在感を示した。

 兄はプロ野球ヤクルトの4番宗隆。豪快な打撃でチームをセ・リーグ2連覇に導き、18年ぶりの三冠王に向けて突き進んでいる。

 ただ、このところ調子はいま一つ。55本目の本塁打を放ってからは、13試合アーチなしと足踏みが続いている。5歳下の弟は「異次元の存在だが、55本打っているんだから気負わずに頑張ってほしい」とエールを送る。

 ヤクルトの優勝が決まった9月25日は、熊本から両親と神宮球場へ応援に駆けつけた。前夜は宗隆も交えて食事をし、「2人ですしを100貫くらい食べた」という。

 兄より2センチ高い身長190センチで体重は100キロ。右投げ左打ちで、顔だけでなく打席での構えもそっくりだ。高校通算本塁打は7本。「可能性があるならプロの世界で挑戦してみろ」と、今年1月に兄から背中を押され、9月下旬にプロ志望届を提出した。

 高校生活最後の試合を終えて、言った。「『宗隆の弟』という重圧を抱えながらの3年間だった。いつの日か、逆に宗隆が『慶太の兄』と言われるように。プロの世界で活躍したい」。夢もでっかい。(山口裕起)