東京・品川区長選、再選挙へ 立候補6人、法定得票届かず

細沢礼輝
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 東京都品川区長選が2日に投開票され、立候補した新顔6人のうち、当選に必要な法定得票(有効投票総数の4分の1)に達した候補がおらず、区選挙管理委員会再選挙の実施を決めた。同区長選で再選挙となるのは初めて。

 4期務めた現職の浜野健氏が引退を表明し、同区長選としては公選制が復活した1975年以降で最多の6人が立候補。前都議や自民党推薦の前区議らが争った。当日有権者数は33万516人、投票率は35・22%(前回32・71%)。有効投票数は11万3395票で、最多得票の前都議は約589票足りなかった。

 公職選挙法は、地方自治体の首長選の場合、有効投票総数の4分の1の票を得た候補者がいなければ当選者なしとなり、再選挙が行われることになる。

 今回の区長選に立候補したのは、元銀行員の山本康行氏(46)、元大学教授の村川浩一氏(75)=共産党推薦=、元区議の大西光広氏(65)、前区議の石田秀男氏(63)=自民党推薦=、前都議の森沢恭子氏(43)、前区議の西本貴子氏(61)。諸派の大西氏以外は、いずれも無所属。開票の結果、森沢氏が最多得票だったが、有効投票数(11万3395票)の4分の1に達しなかった。

 森沢氏は2日深夜、報道陣に対し、「(再選挙は)想定していなかった。気持ちを切り替えて再挑戦する決意だ」と語った。2番手だった石田氏も同日夜、事務所で「勝ちきれなかったが、新たな挑戦が始まるので、みなさんに支援いただきたい」と話した。他の4人を含めて再選挙に向けた動向が注目される。

 選挙戦は明確な対立軸が見えづらい争いとなった。

 山本氏は、地元選出の松原仁衆院議員(立憲民主党)から支援を受け、民間の経験を生かすなどと主張した。村川氏は「現区政を根本的に転換する」とし、羽田空港新飛行ルートの撤回を訴えた。政治団体代表の大西氏は新庁舎計画について「民間活用で財政負担ゼロに」と主張した。

 区議会最大会派の自民党区議だった石田氏は同党国会議員らの支援を受け、区議6期の実績を強調。2期目だった都議を辞職した森沢氏は第2子以降の保育料無料化などを掲げた。西本氏は羽田空港新飛行ルートについて「国に撤回を求める」などと訴えた。

 区議補選(被選挙数3)も2日に投開票された。(細沢礼輝)

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    山下剛
    (朝日新聞横浜総局次長=医療的ケア児)
    2022年10月3日11時30分 投稿
    【解説】

    ちょうど4年前、前回の品川区長選を取材し、ウェブ論座(現「論座」)に寄稿しました。 「沖縄で勝ち、品川で負けた。野党共闘の課題は?」 https://webronza.asahi.com/politics/articles/2018