警視総監交代へ 体制一新、大石氏の後任に小島官房長

編集委員・吉田伸八
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 首都の治安を担う警視庁のトップ、大石吉彦警視総監(59)が辞職し、後任の第98代警視総監に小島裕史・警察庁長官官房長(57)が就く人事が3日の閣議で承認された。6日付で発令される。

 安倍晋三元首相が銃撃された事件では警察の対応の不備が明らかになった。全国の警察を指揮監督する警察庁の中村格長官(59)は責任をとる形で8月30日に辞職。警察庁では警備局の局長や警備運用部長、警備1課長ら関係幹部も一新された。

 事件の際、警視庁のSPが安倍氏のそばで警護していたが、結果として被害を防げなかった。SPは当時奈良県警の指揮下にあり、警視庁に直接の責任があるとはされていない。ただ、警察庁が体制を新たにしたなか、安倍氏の国葬の警備が終了したタイミングで警視庁も体制を一新するのが適当だと判断したとみられる。警視庁の岩下剛警備部長(54)も6日付で異動、SPが所属する警護課幹部の異動も検討されている。

 警視総監を退く大石氏は、第2次安倍政権首相秘書官を6年間の長期にわたり務めた。警察庁警備局長などを経て、昨年9月、警視総監に就任。サイバー事案への対策強化や首都直下地震など大規模災害への備えに力を入れた。安倍氏の国葬では最高警備本部の長として指揮した。

 新たに警視総監となる小島氏は、東大卒で1988年に警察庁に入った。警備や外事部門の経験が豊富だ。警察庁外事課長、人事課長、警視庁警備部長、北海道警本部長などを経て、昨年9月から長官官房長。(編集委員・吉田伸八