世論調査はなぜ外れた? アメリカと似た現象 ブラジル大統領選

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サンパウロ=軽部理人
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 2日に第1回投票が実施されたブラジル大統領選は、左派のルラ元大統領と右派で現職のボルソナーロ氏が、30日の決選投票に駒を進めた。事前の世論調査ではルラ氏が第1回投票で勝利する可能性もあったが、調査は大きく外れた。左右の「二極化」も露呈して、選挙後の混乱を懸念する声が強まっている。

ルラ氏の陣営幹部「大きな誤算」

 「我々は決選投票で勝つエキスパートだ。ブラジル人に幸せを取り戻すために、我々は勝たなければいけないのだ」

 ルラ氏は3日朝、首位で終えた第1回投票から一夜明け、自らのSNSにこう書き込んだ。だが、ルラ氏が所属する労働党(PT)の幹部は3日、朝日新聞の取材に、ため息をついた。

 「ルラ氏が過去に勝った大統領選(2002年、06年)はいずれも決選投票で、今回の結果ももちろん想定内だ。だが、ボルソナーロ氏にここまで勢いがあるとは大きな誤算だ」

 今春以降、ブラジルの世論調査会社が集計した大統領選の支持率調査では、ルラ氏が4割台を維持する一方で、ボルソナーロ氏は3割台で低迷してきた。大手ダタフォーリャの選挙直前の調査結果では、ルラ氏に投票すると答えた人は有効票の50%で、ボルソナーロ氏は36%。ルラ氏が第1回投票で過半数を得て、決選投票を待たずに勝つ可能性もあるとの予測もあった。

 だが、ふたを開けてみれば、第1回投票の得票率はルラ氏が48%で、ボルソナーロ氏が43%。誤差の範囲は上下2%の幅とされていたため、ルラ氏の数値は正確だったが、ボルソナーロ氏は大きく上振れした。

 なぜ、世論調査と実際の得票率に乖離(かいり)が生じたのか。

 地元メディアは、世論調査で…

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    前田直人
    (朝日新聞コンテンツ戦略ディレクター)
    2022年10月4日11時53分 投稿
    【視点】

    選挙予測が外れると、しばしば世論調査がやり玉にあがります。ただ、世論調査と選挙予測は厳密に言うと別物であることに留意する必要があります。もともと誤差やバイアスを含んだ世論調査データをもとに、どのような補正をして推計得票率を算出したか、という