ぶら下がり取材に積極的な岸田首相 その中身は…? 問われる聞く力

有料記事岸田政権

小木雄太、松山紫乃、高橋杏璃
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 9月29日午後5時43分、首相官邸のエントランスに岸田文雄首相が姿を現した。報道各社の首相番十数人に加え、新聞やテレビのカメラマンら30人以上が取り囲んだ。

 首相の目の前のマイク台には、所狭しとICレコーダーが並ぶ。周囲では秘書官らが記者の質問に神経をとがらせ、緊張感が高まった。

 このぶら下がり取材は、記者側の要請でセットされた。2日前に行われた安倍晋三元首相の国葬について、首相はまだ発言していなかった。賛否が割れた国葬について終了後、どう考えるのか。それを聞くためだった。

4日で就任から1年を迎えた岸田文雄首相は、「ぶら下がり」と呼ばれる取材に積極的に応じてきた。記者側だけではなく、政権側の要請で行われることもある。丁寧に説明する姿勢をアピールするねらいがあるが、その内容は乏しい。ぶら下がり取材を担当する首相番記者が振り返った。

 幹事社が1問目で「国葬を終えての所感」を聞くと、首相は「厳粛かつ心のこもった形で安倍元総理をお送りすることができた」などと述べた。幹事社が2問目で国葬の検証のあり方をただすと、首相は有識者から意見を聞く方針を明らかにした。

 翌日に控えた総合経済対策の関係閣僚への指示に先立ち、首相は3問目への応答で「新しい資本主義の加速による日本経済の再生に最優先で取り組んでいきたい」と強調した。

 幹事社のあと、朝日新聞記者…

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