宗教法人への「高額献金」規制を提言へ 悪質勧誘禁止など検討

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 霊感商法や高額献金の未然防止、被害救済について議論している消費者庁の有識者検討会が、宗教法人への不当な献金を規制する法整備が必要だとする提言を近くまとめる見通しになった。取りまとめに向けて主要な論点を整理した4日の会合で、委員らの方向性が一致した。

 7月の安倍晋三元首相の銃撃事件以降、「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)」の関与が指摘されている霊感商法や高額献金が注目を集め、社会問題になっている。検討会では、献金の被害は消費者契約法などの現行法では対応しきれないとの意見が相次いでいた。

 この日は、座長の河上正二東大名誉教授が「多額献金をすることで自分はもとより家族の生活が破壊されるというケースが多く見られる」などと述べ、献金問題については悪質な献金要求行為を禁止する新しいルールが必要だとの考えを示した。

 弁護士の菅野志桜里委員は「宗教法人を隠れ蓑にした金銭搾取団体とまともな宗教法人をしっかり区別するためにも、こういうルールが必要」と賛同し、他の委員からも異論は出なかった。

 これまでの議論では、新しい規制の枠組みとして、霊感を持ち出して不安をあおり献金を要求する行為や合理的な判断ができない状態を利用して献金を要求する行為などを禁止行為として定め、違反した献金は無効とする案などが想定されている。献金額の上限規制も案として出ているが、宗教法人が献金した人の年収を把握することへの懸念などから慎重な見方もある。

 検討会は近く報告書を取りまとめる予定で、消費者契約法の見直しや宗教法人への解散命令のあり方などほかの論点と合わせて提言内容の詳細を詰める。