コスモス畑で地域おこし 人気観光地を作った夫妻の夢と苦労

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■おでかけ関西 ちょっとウラ話

 紫やピンクや白の花びらが風に揺れる。大きな花のじゅうたんのような景色が目の前に広がる。

 「ママ、こっちよ」。背丈より大きな花の間を幼い女の子がかけていった。

 標高500~600メートルの山に囲まれ、「大阪の軽井沢」とも言われる大阪府豊能町。町の東部には鉄道はない。最寄り駅から役場までバスで約40分かかる。

 田畑が広がる農村に9月中旬から約1カ月間だけ、全国から観光客が訪れる場所がある。

 「とよのコスモスの里」。今年で開園35年目を迎える。

 記者(42)は豊能町で生まれ育った。コスモスの里のすぐそばに野球場があり、小学生のころから練習や試合で何度も通った。

 秋になると、コスモスの里は観光客でにぎわい、付近の道が渋滞することも。なんでこんな多くの人が来るのか。子どもながらに不思議だった。

 その謎を解くため、9月下旬、取材を兼ねて訪れることにした。

コスモス畑を作った地元の上田さん夫妻。開園までの苦労や田舎に人を呼ぶ「奇策」がありました。

 出迎えてくれたのは、代表の辻元陽呂美(ひろみ)さん。「ここは父と母が第二の人生を捧げて作った場所です」と教えてくれた。

 一度やると決めたら絶対曲げない父の上田宇三郎さん、優しそうに見えて芯は強い母の君子さん。

 二人はふるさとを盛り上げようとコスモス畑に人生をかけた。

 「こんな田舎に誰が来るかいな」と近所の人に笑われたコスモス畑が、関西有数の人気スポットになるまでに何があったのか。

 娘の辻元さんから改めてじっくり話を聞いた。

きっかけは売れ残った種

 上田宇三郎さんは1925年…

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