政府、電気に続いてガス料金にも激変緩和制度を検討 調整は難航か

岩沢志気
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 政府は5日までに、値上がりする都市ガス料金に対する激変緩和制度を導入する検討に入った。岸田文雄首相は電気料金で同様の制度をつくる意向を示しており、都市ガスの業界団体や与党内からは、ガスにも拡大するよう求める声があがっていた。ただ、事業者が多いため、制度設計が複雑で調整は難航しそうだ。

 ガス料金は高騰が続き、家計を圧迫している。例えば大手都市ガス4社のガス料金は、1年間で2~3割上昇した。原料の液化天然ガス(LNG)がロシアのウクライナ侵攻や円安などの影響で、高止まりしているからだ。政府は新制度を導入し、ガス料金の負担が急激に増えるのを抑えられないか検討し始めている。

 政府は、ガソリンや灯油の価格を抑えるため、今年1月から石油元売り会社に補助金を支給している。さらに、岸田首相は9月末に、10月にまとめる総合経済対策の一つとして電気料金の高騰に対応する新制度をつくるよう指示していた。費用は開会中の臨時国会に提出する予定の補正予算で確保する。

 ただ、ガソリンよりも電気の方が料金制度が複雑なため、調整が難航している。これらにガスも加われば、財政負担がさらに膨らむことは避けられない。

 ガソリン補助金も、当初は補助水準を徐々に引き下げる方向で始まったが、やめられなくなっているのが実情だ。こうした「ばらまき」政策には、政府内からも批判的な声があがっている。(岩沢志気)