エマニュエル・トッド氏が描く世界の新秩序 「おもり」になる国は

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編集委員・吉岡桂子
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 コロナ後の国際秩序をどう展望すればいいのか。フランスを代表する知識人、エマニュエル・トッド氏は、社会が断片化に向かいつつ、一方でグローバル化の流れは止まらないと説く。そして、米国でも中国でもロシアでもない、あの新興国の存在に着目する。

「世界中でポピュリストがうごめいています」

 ――新型コロナの世界的流行は民主主義にどんな影響を与えたのでしょうか。

 「パンデミックは、民主主義が実質的な消滅に向かう長期的な傾向を強めただけでした。民主主義の制度はまだ残っていますが、その精神はありません。(一部のエリートが富や政治力を独占する)『リベラル寡頭制』とも言える体制に変質してしまっていた。教育による階層化が進み、人々に不平等感をもたらしている。社会の上層と下層で一体感が失われ、分断されています」

 「コロナは高齢者に危険な病気ですから、(主として)彼らを守るためのロックダウンは若者の生活を破壊した。これも、民主主義が消えていく一側面です」

 ――この変化は続きますか。

 「続くでしょう。世界中でポ…

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    長野智子
    (キャスター・ジャーナリスト)
    2022年10月16日10時24分 投稿
    【視点】

    世界的なパンデミックだったり、ウクライナ侵攻によってポスト冷戦時代の終焉と言われたり、ここ2~3年私たちはとてつもない変化の時代を生きてきました。これからの時代はこれまでとはどう違うのか、違わないのか。自分たちはどう生きていくべきなのか。私