遊園地で動けなくなった娘 日本で分かった病名は「環状染色体」

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後藤一也
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 米・カリフォルニア州に住む奥田純子さん(52)はこの夏、3年ぶりに家族で日本に滞在した。実家のある仙台のほか、沖縄などを訪れ、ゆっくりと過ごした。長女の華蓮(かれん)さん(18)も一緒だ。

 滞在中、華蓮さんが少しボーッとすることがあった。

 「ちょっと発作出てるね。大丈夫?」

 奥田さんが体を支えた。ほどなく、発作はおさまった。

 人混みの多い東京の街中で、急に倒れてけがをしないように目が離せなかった。

 「今はちょっと薬が合わないよね」と奥田さん。華蓮さんは「ちょっと寒い」と少し不安そうにしていた。

 日本に来る数週間前、これまで使っていた薬を減らし、新しい薬の量を増やした。その薬が合わず、日本に来てから発作が増えていた。

 意識が飛んだり、バランス感覚を失ったりして、急に立ち止まり、動けなくなることも。体ごと崩れ落ち、顔を地面などにぶつけ、傷をつくることも過去にはあった。

 華蓮さんは10年以上、このようなてんかんの発作に悩まされ続けている。

 最初に異変に気づいたのは2012年5月ごろ。奥田さんが4人目の子を米国で妊娠していたときだった。

 「カレン、カレン?」

 当時8歳だった華蓮さんを呼んでも反応がなかった。

 3歳年上の長男と比べてのんびりしていると感じていたが、5分ぐらいボーッと無反応になっていることが時々あった。

 決定的だったのは、夫が子どもたちを連れて遊園地に行ったときの出来事だった。

 ゴーカートで遊んでいた華蓮…

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