「最後の被爆漫画家」西山進さん あたたかな絵と語りで訴えた核廃絶

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寺島笑花、岡田真実

 長崎市の三菱長崎造船所で被爆し、「最後の被爆漫画家」として核兵器廃絶を訴え続けた西山進さんが6日、亡くなった。94歳だった。突然の訃報(ふほう)に、関係者から惜しむ声が上がった。(寺島笑花、岡田真実)

 1年ほど前から、西山さんの被爆体験を語り継いでいる「交流証言者」の調仁美さん(60)は、「目で見た光景を絵に起こし、マンガで伝えるすごい力を持っていた。もう一度声を聞きたかった」と惜しんだ。西山さんが亡くなった6日、病院で面会する予定だった。

 被爆体験を語り継ぐ活動をしていた調さんが西山さんの講話を初めて聞いたのは8年前。子どもへの伝え方に悩んでいた調さんにとって、西山さんのあたたかな絵と語り口が、ストンと胸に落ちたという。

 交流の中で感じてきた西山さんの印象をこう語る。「核兵器廃絶への強い思いを持ちつつ、どう伝えたら相手に届くかを常に考えていた」。その姿勢は、描きためたマンガにも表れていた。「自分たちが継承を担っていかないと、と改めて感じている。西山さんも、きっと後ろから背中を押してくれると思います」

「これはきっとあの人を…」おり鶴さんが励みに

 日本原水爆被害者団体協議会日本被団協)代表理事で、西山さんと親交のあった長崎原爆被災者協議会(被災協)の副会長横山照子さん(81)は、「病院に入ったと聞き面会にいこうと思っていた矢先だった」。

 1カ月ほど前、写真を整理していたとき、西山さんが撮影した日本被団協の会員たちの写真を見つけた。横山さんは写真を見て、1枚の絵はがきのことを思い出した。

 「もう鍵を無くさないように…

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