「何かを表現する」間違っていたのかも 役者10年、大西礼芳の境地

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編集委員・石飛徳樹
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 東京・幡ケ谷のホームレス女性襲撃事件をモチーフにした「夜明けまでバス停で」。ヒロインの三知子が務める居酒屋の雇われ店長・千晴を、「嵐電」の大西礼芳が演じている。中間管理職の板挟みを一身に背負う難しい役回りだが、独特の空気感で、誰もが応援したくなる人物にしている。

 「千晴は、身分が一応保障されている店長ではあるけれど、三知子さんらアルバイトの人たちと同じく、不安定な場所に立っているんだという気持ちで臨みました。決して揺るぎない人じゃないと思います」

 映画の最初、千晴はオーナーの御曹司の聡(三浦貴大)と交際している。理不尽な会社の方針に唯々諾々と従い、聡の不正にも「見ざる聞かざる言わざる」を決め込んでいる。しかし、根っからの悪人ではないため、三知子たちから嫌われてはいない。

 「ちょっと抜けているところ…

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