資格あるのに働けない…夢諦めた外国人「日本にとっても問題では?」

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笠原真
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外国人美容師、都内で解禁

 今月、東京都内で外国人美容師が働けるようになった。資格は取れるのに働けない――。外国人にとって、実はそんな矛盾が長年続いてきた。新たな制度で一歩を踏み出そうとする女性がいる。

 劉雨婷(リュウ・ユ・ティン)さん(28)は今春、ハリウッド美容専門学校(港区)を卒業し、日本の美容師免許を手にした。

 免許は、都道府県指定の養成施設(原則2年間)を卒業し、国家試験に合格すれば取得できる。国籍の規定はない。なのに、美容師として働く在留資格は原則として得られない。

今月、東京都内で外国人美容師の就労が解禁されました。しかし、国家資格を取っても働けない職種は他にも多くあります。記事後段では、栄養士の資格を取った韓国人女性が、日本の外国人政策に疑問を投げかけます。

 「日本の美容はお客さんを可愛く、笑顔にできると思うんです」。聞き取りやすい日本語でそう話す劉さんは中国・江蘇省出身。本来なら日本で働けなかったが、「国家戦略特区」のおかげで道が開けた。業界団体の要望を受けた都が国に申請し、今月から「日本語能力などの要件を満たした外国人は最長5年、美容師としての在留資格を得られる」ことになった。9月に大手美容室チェーンの内定を得た劉さんは、ビザの切り替えを終え次第、11月にも働けるようになる。

 同じような矛盾を抱えてきた職種は、実は美容師だけではない。栄養士、保育士、はり師……。日本で学び、資格を取得したのに、なぜなのか。

「日本の国費で留学したのに」疑問抱きながら帰国

 美容は幸せを招く。劉さんは…

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