【そもそも解説】4歳以下の乳幼児コロナワクチン 効果や副反応は?
生後6カ月~4歳を対象にした新型コロナウイルスのワクチンの接種が、24日から始まりました。期待できる効果や安全性について、わかっていることを紹介します。
Q 生後6カ月~4歳を対象にしたワクチンとは?
A 中国・武漢由来のウイルスをもとにした米ファイザー製の乳幼児用のワクチンだよ。遺伝情報の「m(メッセンジャー)RNA」を使うタイプ。これまで子ども向けとしては、5~11歳が対象のものはあったけど、4歳以下はこれが初めてになる。
日本では有効性や安全性を確認したうえで、10月5日に薬事承認されたよ。
Q 大人のワクチンとの違いは?
A 乳幼児用は、接種1回あたりの有効成分の量は3マイクログラムを筋肉内に注射する。
同じファイザー製の5~11歳用は10マイクログラム、12歳以上用は30マイクログラム。12歳以上用と比べると10分の1以下と少ない。
接種回数は乳幼児用は3回必要だ。1回目から2回目は短くとも3週間、2回目から3回目は短くとも8週間空けてうつ。
もし接種の途中で5歳になっても、もとの乳幼児ワクチンを使うよ。
Q いつからうてるの?
A 24日から全国の自治体に配送され、接種が始まった。対象者には自治体から接種券が届くよ。
Q 乳幼児だとほか病気のワクチンをうつことも多いけど、一緒にうっていいの?
オミクロン株にも効果、一方で発熱などの副反応も
A インフルエンザのワクチンは同時にうっても大丈夫だとされているよ。三種混合ワクチン(DPT)やヒブワクチンなど、ほかのワクチンは前後2週間を空けることにしている。
Q 効果はどうなの?
A ファイザー社による臨床試験では、ワクチンをうった生後6カ月~4歳の体内にある感染を防ぐ「中和抗体」の量を調べたところ、16~25歳がワクチンをうった場合と同程度の効果を確認できた。
ワクチンをうった場合、偽薬をうった人と比べて、73・2%の発症予防効果があったというデータもある。
武漢株をもとにしたワクチンなので、2回の接種では、現在国内で流行するオミクロン株には効果が低かったけど、3回接種することでオミクロン株にも効果があったとしているよ。
Q 安全性は?
A 臨床試験では、生後6カ月~23カ月で、3回目接種後の38度以上の発熱が6.8%、食欲減退が20.2%、傾眠が19.9%、注射部位の痛みが16.0%などだった。
2~4歳では3回目接種後の…