外国人美容師、東京都内で就労解禁 制度の「矛盾」に風穴

笠原真
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 東京都内で今月1日から、国内で美容師免許を取得した外国人の就労が認められるようになった。国の国家戦略特区が適用され、これまで認められなかった美容師として働く場合の在留資格が与えられる。ただ、免許(国家資格)は取れるのに働けない職種は他にもあり、関係者の間には疑問の声もある。

 今回の特区適用により、美容師免許の取得や日本語能力などの要件を満たした外国人に「特定活動」の在留資格が与えられ、最長5年間、都内の美容室で美容師業務に就くことができるようになった。

 美容師免許は、都道府県指定の養成施設(原則2年間)を卒業し、国家試験に合格すれば取得できる。受験に国籍の規定はない一方、免許が取得できたとしても美容師としての在留資格は得られない状況が続いてきた。例外的に、日本人の配偶者など、すでに就労に制限のない在留資格がある人が免許を取った場合は美容師として働くことができた。

 こうした状況について、都美容生活衛生同業組合は「矛盾が起きている」として都に是正を要望。都が2018年に政府に提案し、昨秋に特区適用が認められた。

 ただ「免許は取れても働けない」という職種は、他にも栄養士や保育士、柔道整復師など少なくない。服部栄養専門学校(東京都)によると、コロナ禍前は毎年、中国や韓国、台湾からの留学生20~30人が同校の栄養士科で学んでいたというが、日本では働けず、栄養士の資格取得後に帰国していったという。担当者は「高度な知識と技術なのにもったいない」と言い、美容師の就労解禁に「栄養士に波及してほしい」と期待を寄せている。(笠原真)