「ノーベルが棺桶でのたうち回っている」平和賞、当事国政府が批判

ウクライナ情勢

根本晃
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 ノーベル委員会は7日、ノーベル平和賞ベラルーシの人権活動家ビャリャツキ氏とロシアの人権団体「メモリアル」、ウクライナの人権団体「市民自由センター(CCL)」の3者に授与すると発表した。ロシアとベラルーシの政府関係者が痛烈に批判する一方、ウクライナ側からは、いま起きている侵攻の「加害国」と「被害国」から共同で受賞者が出たことを疑問視する声も上がった。

 ロシア国営タス通信によると、プーチン大統領の顧問の一人のファデーエフ氏は「平和賞の意義は失われた。信用が失墜した」とノーベル委員会を批判。過去の受賞者は「きわめてまともだった」とし、「今はウクライナのいわゆる人権団体」のようだと述べた。また、ロシアの「メモリアル」については「受賞を断るよう薦めたい」と語った。

 ロシア下院のスルツキー国際問題委員長も「平和賞はまたしても政治的な道具と化した」と憤りを示した。ベラルーシ外務省はグラス報道官の発言として「(ノーベル賞創設者の)ノーベルは棺おけでのたうち回っている」とツイートした。

 一方、ウクライナのポドリャク大統領府長官顧問はツイッターに「ノーベル委員会は『平和』という言葉について興味深い理解をしている」と投稿。ロシア・ベラルーシの団体・個人とウクライナの団体が共同で受賞することに疑問を呈し、「今年のノーベル賞は『すばらしい』」と皮肉った。(根本晃)