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きわめてまれな「環状染色体」 悩むてんかん 情報不足に家族動く

後藤一也
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 染色体は通常線状だが、何らかの理由で両端が切れてくっつき、輪っか(環状)になることがある。ヒトには1~22番の染色体とXYの染色体があり、いずれも環状になる可能性がある。症状は環状となる染色体によって異なる。

 国の指定難病となっているのは「環状20番染色体症候群」のみで、患者数は国内で100人未満と推測されている。てんかん・神経大阪南森町いけだクリニックの池田仁(ひとし)院長によると、環状20番染色体の主な症状はてんかんで、小児ではぴくつきや体が硬くこわばる「強直(きょうちょく)」などの症状が出ることが多い。

 10歳ごろから、数十分ぐらいボーッとする非けいれん性てんかん重積状態が出るようになり、これは薬が効きにくいという。池田さんは「毎日のように発作が起きることがある。ボーッとしてしまう発作が、他人にとっては無視されたと誤解されてしまうこともある。病気に対する社会の理解が深まって欲しい」と話す。

 米カリフォルニア州の奥田純子さん(52)の長女華蓮さん(18)は日本で環状20番と診断された。米国ではこの病気の情報が少なく奥田さんは英国の家族会に入った。奥田さんは「英語で発信される情報を日本でも共有したい」。問い合わせはring20japan@gmail.comメールするまで。

 連載に登場した東京都の小田修司くん(11)は、環状14番染色体症候群。国内での報告は少なく、指定難病にはなっていない。治療が効きにくいてんかんや低身長、ことばを主とした発達の遅れなどが見られる。

 ただ、こうした特徴は、他の病気でも見られるため、症状からこの病気をすぐに疑うことは難しい。そのため、東小金井小児神経・脳神経内科クリニックの生田陽二院長は「染色体の検査を積極的にすることが少なく、未診断の人も多いのではないか」と話す。

 修司くんの父欽哉さん(51)らは、病気の情報を得ようと、2019年に環状14番染色体の患者と家族の会「かみひこうきの会」(https://r14-kamihikouki.wixsite.com/main別ウインドウで開きます)を立ち上げた。22年9月13日時点で7家族が参加している。(後藤一也)

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