集え!金田一耕助 倉敷で3年ぶりコスプレイベント開催へ

小沢邦男
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 金田一耕助シリーズで知られる探偵小説家、横溝正史(1902~81)の作品の舞台となった岡山県内の各地をめぐる催しが始まった。目玉は11月の倉敷市真備町を金田一らに扮して歩くコスプレイベント。あなたも「横溝作品」のひとりになりませんか――。

 今年は横溝の生誕120年。45年には、戦火を避けて現在の倉敷市真備町に妻子と疎開した。この地は金田一が初登場する「本陣殺人事件」の舞台でもある。コスプレイベント「1000人の金田一耕助」は今年で12回目。コロナ禍により3年ぶりに開催となる。

 例年、よれよれのチューリップハットとはかま姿の金田一を中心に、「犬神家の一族」に登場する白マスクの男などになりきった愛好家らが全国から集う。ただ、1千人が列をなすわけではない。2019年は143人が参加。今年はコロナ対応で先着100人に絞る。

 11月26日午後0時半、JR清音駅(総社市)を出発。真備町で本陣殺人事件の舞台や横溝の疎開先をめぐり、真備ふるさと歴史館までの約5キロを歩く。道中、地元の人たちが横溝作品の場面を寸劇で披露する。

 「悪霊島」で金田一が訪れた鷲羽山展望台(倉敷市)では翌27日、横溝作品に関する知識の深さを問う「1000問の金田一耕助」が開催される。

 昨年はオンラインだったが、今年は展望台そばのレストハウスを会場とした約50問の「検定試験」。得点に応じて「名探偵」から「迷探偵」までの6段階から称号が贈られる。参加費3千円で定員40人。昼食と「犬神家の一族」のロケ地になった「旧野崎家住宅」周辺の見学も含む。

 コスプレ、検定はともに10月20日から倉敷市のホームページで参加を受け付ける。

 金田一ゆかりの地は高梁川流域に点在している。映画やドラマのロケ地をめぐる「謎解きラリー」はすでに始まっている。満奇洞(新見市)をはじめ12の観光スポットにクイズを用意。4カ所以上で解くと、先着300人で記念シールがもらえる。訪れた数に応じ、抽選で特産品が当たる。

 12月17、18の両日は、倉敷物語館で謎解きイベント「名探偵刑部大輔の事件簿」が開かれる。横溝に関する資料を多く所蔵する二松学舎大(東京)の学生が体感型推理ゲームを用意するという。参加無料。

 一連のイベントは倉敷市と関係市町などでつくる実行委員会が主催する。問い合わせは市観光課(086・426・3411)。(小沢邦男)

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