マイナ保険証、国はなぜ前のめり? 拙速批判とまだファクスの現場

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村井隼人
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 健康保険証の廃止を正式表明した政府。なぜそれほどまで急ぐのか。背景には医療費が増大する中で、医療の効率化をはかる「医療DX」(デジタルトランスフォーメーション)を進めたい狙いがある。その基盤となるのがマイナンバーカードと一体化した「マイナ保険証」だ。

 マイナ保険証は、システム上に記録された患者の受診歴や特定健診結果、薬剤情報などを確認できる。医師や薬剤師は患者の同意を得てこうした情報を閲覧でき、重複する投薬や検査の回避や慢性疾患を踏まえた治療が可能となる。政府は「患者がより良い医療サービスを受けられる」と説明する。

 また、従来の保険証では初診の際、医療機関側が手作業で氏名や被保険者番号をシステムに入力していたが、これも自動化される。作業の短縮で患者側も待ち時間が減る効果が期待できる。

「マイナ使用で窓口負担増」? 見直し迫られた政府

 ただ、昨年10月の本格運用…

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