マイナカードに岸田首相「こんな数字じゃ」、河野氏「ポイント邪道」

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渡辺淳基 小手川太朗
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 マイナカードの9月末時点の交付率は49%にとどまる。ただ足元の申請状況から、デジタル庁幹部は13日、年末には運転免許証並みの8100万枚超えが「見えている」と自信をみせた。

 現行の保険証を2024年秋に廃止する方針を打ち出した背景について、普及の伸びがあったことを強調し、「交付率3割の状態でこの議論はできなかった」と明かした。

 政府はカードを「デジタル社会の基盤」と位置づける。カードが持つ本人確認・認証機能を使えば、さまざまな手続きがオンラインで完結できるためだ。ほぼ全国民に行き渡らせようと、今年6月からはカード取得者らに最大2万円分のポイントを付与する「マイナポイント第2弾」を本格的に始めた。

岸田首相が発破かけたか

 交付率の伸びはポイントによるところが大きく、カード自体の利便性が高まっているとは言えない。現状ではコンビニで住民票の写しや印鑑登録証明書を取得したり、確定申告電子申請サービスを利用したりといった使い道に限られている。河野太郎デジタル相も9月、ポイントについて「邪道だ」と語っていた。

 一気に普及を進めるために政…

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    牧原出
    (東京大学先端科学技術研究センター教授)
    2022年10月13日22時53分 投稿
    【視点】

    保険証などのマイナンバーカードへの一元化については、官邸内の雑な決定だったとの報道が散見されます。国民の視線もそれなりに厳しいようで、実際にヤフーニュースではかなり厳しい批判が多いのですが、日経のコメント欄Thinkでは、肯定的意見ばかりと

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    プチ鹿島
    (時事芸人)
    2022年10月14日17時21分 投稿
    【視点】

    新聞各紙を見て気になる言葉が「事実上の義務化」という表現です。何でしょうかそれ。「事実上の強制」では?ちゃんと書いてくれないと。 そういえば政府は先日も「事実上の政府自民党の合同葬」にしか見えないものを「国葬」と主張していました。なん

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