軽井沢のビール醸造所誘致、泉佐野市、開業1年半延期
田中章博
「よなよなエール」「水曜日のネコ」といったクラフトビールを製造するヤッホーブルーイング(長野県軽井沢町)の醸造所を大阪府泉佐野市に誘致する計画が、建設資材価格の高騰などの影響で遅れる見通しとなった。市と同社が発表した。当初は2023年秋の開業予定だったが、1年半延びて25年春となる。
泉佐野市は、ふるさと納税の返礼品として寄付者に送る「地元産品」の掘り起こしに力を入れている。
市は今回の誘致にあたって、醸造所の整備費の一部にふるさと納税の寄付金を充てるクラウドファンディング(CF)型のふるさと納税を実施していた。今年3月末までに約6億3600万円を集め、現在は2期目の寄付を募集している。CFへの返礼品には、市内に完成した醸造所でつくる「よなよなエール」を送る予定にしていた。
ただ、市によると、建築資材の高騰や為替変動の影響が大きいことから、当初の計画を見直す必要が生じた。醸造所の設置計画をやめるものではないという。
今年9月末までのCFに対する返礼品は、「泉佐野市産」のエールの代わりに、「泉佐野市オリジナルデザイン缶」のエールを23年2月以降に送るという。
市の担当者は「開業の遅れや返礼品の変更にはご理解をいただきたい。オリジナルデザイン缶ができたことで、このプロジェクトの機運を高め、クラフトビールの街へと盛り上げていきたい」としている。(田中章博)
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