3年ぶりに募金活動 あしなが育英会の奨学生ら
石川和彦
病気や災害などで親を亡くした子どもらを支援する「あしなが育英会」から奨学金を受けている大学生ら約20人が22日、松江市朝日町のJR松江駅前でコロナ禍で控えていた募金活動を再開した。大学に通う奨学生中心のあしなが学生募金事務局による「全国募金リレー」の一環。島根県内での募金活動は3年ぶり。
父子家庭で育ったという北村亜依香さん(20)=鳥取大医学部2年=は乗降客らに「あしながさんのおかげで大学に行くことができました」と感謝し、「皆様の温かい気持ちが遺児の進学の夢をかなえます」と引き続いての支援を呼びかけた。北村さんの夢は研究者になって感染症のワクチンや薬を開発することだ。
小学3年の時に父親を亡くしたという角田風露(ふうろ)さん(19)=島根県立大短期大学部1年=も「温かい支援が私たちの力になります」と訴えた。取材に「コロナ禍で親の悲鳴が大きくなっている。もっと支援があれば」と話した。育英会によると、コロナ禍で全国の奨学生数は8千人を超えるようになった。島根県内の奨学生は38人、鳥取県内は36人(9月1日現在)。
募金は郵便振替(あしながさん奨学金係 00180・0・15595)、ウェブサイト(www.ashinaga.org)で受け付けている。(石川和彦)
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