「新しい資本主義」など岸田政権の看板政策を担う山際大志郎経済再生相が辞任することになった。世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との接点が次々と明らかになり、強まる辞任圧力に岸田文雄首相が押し切られた形だ。政権にとって初の閣僚辞任となり、事態が収拾するめども立っていない。
岸田文雄首相は8月の内閣改造を前に、教団との関係を点検し、見直すよう指示。つながりが明らかになった閣僚はほぼ全員を交代させた。しかし、山際氏は教団との関わりについてあいまいな説明を続け、教団との接点を明かしたのは、留任が決まった直後だった。
ところが、その後も報道や外部の指摘で、次々と接点が発覚する。山際氏は接点が明らかになるたびに、「丁寧に説明したい」と述べつつ、あいまいな説明を繰り返した。自ら公表せず、指摘された事実に限って少しずつ認めていく姿勢には批判が集まった。山際氏は、自身の事務所では1年をめどに資料を廃棄しており、「過去の行動を確認できなかった」と説明。9月20日の閣議後会見では「(過去の接点について)何かを調べろと言われても、私と私の事務所には限界がある」と述べた。
こうした姿勢に、野党は一斉…
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山際経済再生相が取材陣の取材に応じましたが、「統一教会問題に誠実な対応をとってこなかったことへの責任」「国民の不信感を高めたことへの責任」「経済対策やコロナ対策を担う自身の責任」、こうした責任をどの程度重く受け止めているのか疑問を感じてしま
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お盆前に駆け込むように急いだ内閣改造で留任となった山際氏については、当初からなぜ続投させたのかという疑問の声がありました。身体検査もほとんど無意味で、次々に出てくる新事実に迷走を繰り返し、やはりもちませんでした。大方の予想通りです。