岸田文雄首相は、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との関係で事実上、更迭した山際大志郎前経済再生相の後任人事を急ぎ、政権運営の傷口を最小限に抑えようとした。だが、野党の攻勢は強まり、逆風が収まる兆しは見えない。足元の自民党には、首相への不信が広がり始めている。
「山際経済再生担当大臣の辞任に関し、私から一言申し上げます」
25日午後、衆院本会議。登壇した首相は、旧統一教会の問題で批判にさらされてきた山際氏が辞任した経緯を語り始めた。「開会中に、大臣が辞任する事態となり深くおわびを申し上げます」。首相が深く頭を下げると、議場から「ふざけるな」とヤジが飛んだ。
その後、野党4党の議員が交…