水路の身近な生き物、子ども向け絵図鑑に 高3の水族館長が寄付募る
福岡県柳川市の「やながわ有明海水族館」館長で県立城南高校3年の亀井裕介さん(18)が、有明海や市内の掘割の生き物をまとめた絵図鑑を作る準備を進め、同館が出版費用をクラウドファンディング(CF)で募っている。目標額300万円で、期限は今月31日。
同館は県魚市場社長などを務めた故・近藤潤三さんが、有明海の再生を願って2010年に開館した私設水族館が前身。いまは地元のNPO法人「SPERA(スペラ)森里海・時代を拓(ひら)く」が運営しており、掘割沿いの2階建て倉庫を改装した館内に、有明海のワラスボやムツゴロウ、掘割にすむタナゴやドジョウなど約70種を展示している。
近藤さんの後は若者が館長を務め、常連客だった亀井さんは21年4月に4代目館長に就任した。今回、柳川の身近な生き物の魅力を発信し、新型コロナ禍で一時は来場者が激減した館のPRにもつなげようと、出版を計画したという。
題名は「カメスケのかわいい水辺の生き物」。子どもが楽しめるようにイラストをメインにし、約60種を紹介する。その選定や解説文を亀井さんが担当。監修する田中克・京都大名誉教授のコラムなどもある。完成品は市内の小中学校や図書館に寄贈するという。
CFは大手サイト「CAMPFIRE」(https://camp-fire.jp/projects/view/618871)で募集中。問い合わせは同館(0944・72・2424)へ。(外尾誠)
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