「撤退しません」ダイヤモンド・プリンセス号 日本発着、来春再開へ
新型コロナウイルスの水際対策が緩和され、海外旅行がしやすくなった。外国船の日本発着航路は来春、3年ぶりに一斉に運航を再開する予定だ。横浜港に停泊していた大型クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」での集団感染から2年半。運航会社「プリンセス・クルーズ」の日本法人で、同船での旅行の販売などを手がける「カーニバル・ジャパン」の堀川悟社長に、コロナ後の展望を聞いた。
――来年3月15日から「ダイヤモンド・プリンセス号」の日本発着クルーズの運航が計画されています。
「水際対策をほぼ撤廃するという政府の発表があってから販売は好調です。イースター休暇(来年4月上旬)の時期は、ほぼ満席の便も出ている。予約客の半分ほどはリピーターで、欧米を中心に外国人が多く、乗った瞬間から海外旅行に来た感じになれるのが喜ばれています」
「日本での寄港地は桜前線に合わせて北上し、韓国や台湾にも行きます」
「実は海外では2020年ぐらいから徐々に再開し始めていて、欧米豪ではほぼ運航は元の状態に戻っています。現地の需要も確実に回復していて、来年度にはコロナ禍前の19年度のレベルに戻ると言われています」
――コロナ禍でクルーズ旅行に対する不安が生じたかと思います。解消できたと考えていますか。
「新規の客が半分いるということは、クルーズが怖いという人は少ないのだと思います。カーニバル・ジャパンが21年にとった意識調査では、19年に比べて『乗ってみたい』と答えた人の割合は倍ぐらいに増えました」
「日本もウィズコロナで経済を回すという時期に入っています。こうした状況を理解していて行きたい、という人に楽しんでもらえればと思っています」
コロナ感染対策は
――コロナ禍の影響は大きかったのでは。
「クルーズ船は、建造費を回…