強い国学院大、束ねる「はざま世代」の主将 中西大翔が感じる手応え
安藤仙一朗
中西大翔(たいが、4年)は、国学院大が駅伝の常連校から強豪校へとステップアップしてきた過程を知り尽くしている。
石川・金沢龍谷高の3年時に、インターハイの5000メートル決勝まで進んだ。
大学に入ってすぐに台頭し、1年生の出雲駅伝からメンバーに選ばれた。チームの初優勝に貢献した。
箱根駅伝では2年生で「花の2区」を任された。
今年10月の出雲駅伝。
自身9回目となる学生3大駅伝で、うれしいできごとがあった。
4区を走り、4人を抜いて中継所へ。
待ち受ける藤本竜が両手を挙げると、右手を突き上げてたすきを渡した。
これが、3大駅伝で初めて実現した同学年の選手とのリレーだった。
「藤本には力があることは分かっていた。故障で苦しんでいたけど、今季は夏合宿から(駅伝シーズンに)つなげてくれた。めちゃくちゃうれしかった」
入学した2019年度、チームには力のある先輩たちがいた。その年初めて出雲のタイトルを獲得し、箱根駅伝でも3位に食い込んだ。
躍進にあこがれ、能力の高い後輩たちが続々と入学してきた。
いまの4年生は中西をのぞき…