小さな我が子が、自慰をしているのを見かけたら――。「うちの子だけ?」「どう子どもに話せばいい?」。実は多いというこの悩み。どう向き合い、どう接すればいいのか。専門家に話を聞きました。(木佐貫将司)
三重に住む30代の女性は2年前、当時小学1年生の長女と家でテレビを見ている時、長女がバランスボールに乗り、10分ほど股にこすりつけているのが気になった。
最初は「変わった乗り方をしているな」くらいの感覚だったが、その後も、長女はほぼ毎日、同じことを繰り返した。机の角や一輪車の角に股を押しつけることもあり、女性は徐々に「自慰では」と思うようになった。
「これは自慰かな」。そう思った母親は、「悪いことではない」と自分に言い聞かせつつ、いろいろな言葉を娘に投げかけます。後半では、接し方に悩む親たちに向けたアドバイスや、なぜこうした悩みが多いのかを、2人の専門家に聞きました。
当初は「自然なこと」「悪い…
- 【視点】
この記事にあるように、今の日本社会で「タブー」は大抵ネガティブな意味で使われます。 ですが文化人類学的に見ると「タブー」は社会にとって大切なことを守るために存在します。もう少し複雑なのです。 性に関わる事柄がタブーと結びつくこと