タイトルは「かぞくです」 同性婚したダンサーが絵本で伝えたいこと
世界に飛び出して活動を続けてきたダンサーが、一冊の絵本をこの秋、完成させた。タイトルは「かぞくです」。伝えたかった思いとは。
「家族」って、誰が決めるの?
「温かい気持ちになれる絵本です」「早く、子どもに読み聞かせしたい」
出版のためのクラウドファンディング(CF)に寄付してくれた人からは、実際に絵本が届き始めた10月以降、こんな感想が次々と寄せられている。
絵本には、実在の家族をモデルにした6家族が登場する。
ひとり親家庭や、子育てしている障害がある親。そして、同性カップル……。それぞれの家族を、にじいろの鳥たちが訪ねていくというストーリーだ。「いろもいろいろ かぞくもいろいろ」。こんな言葉で締めくくっている。
自分たちの「家族」、見てもらえない悲しさ
2016年にカナダ人の同性パートナーと結婚した。19年には双子の「ママ」に。同性同士の法律婚が認められているカナダでは、どちらかが入院したときに付き添うことができ、双方が子どもの保護者として認められるなど、家族として地位を保障される安心感があるという。
双子の子どもたちにとっては、鈴木さんが「ママ」で、パートナーは「マミー」。「ふたりママ」として営む毎日が、鈴木さんたちが築き上げてきた家族のかたちだ。
しかし、このかたちが、いつでもどこでも認められるわけではないことを、何度も痛感してきた。
日本が大好きなパートナーと…

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