午前の練習を終え、昼食後に始まった宿舎でのミーティング。
中央大の藤原正和監督が珍しく語気を強めた。
「私が来て7年目だが、初年度以来の壊滅的な状況だ。これじゃ帰れないよ」
9月7日、山形県の蔵王で張ったこの夏3カ所目の合宿中だった。
午前のメニューは5000メートルの後に6分の休憩を入れ、また3000メートルを走る組み合わせを2セット。
1セット目はほぼ全員が設定タイム通りに走った。
設定を1キロ3分に上げた2セット目に問題は起きた。
最初の5000メートルで、走る13人のうち半数以上が集団から脱落し始めた。
疲労がたまる時期とはいえ、決してクリアできないタイムではなかった。
スタッフは練習後、選手たちの口から「気持ちで負けてしまった」と聞いた。
藤原監督が厳しい言葉をかけたのには理由がある。
この合宿に参加する選手こそ…