Jアラート発出、ミサイル通過予想時刻2分後 政府「危険性で発令」

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松山尚幹 楢崎貴司
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 北朝鮮の弾道ミサイル発射をめぐり、日本政府は3日朝、宮城、山形、新潟の3県を対象に全国瞬時警報システムJアラート)を出して避難を呼びかけ、「太平洋へ通過したとみられる」と伝えた。しかし、その後、なんらかの飛翔(ひしょう)体が日本列島の上空を通過してはいなかったと訂正した。

 政府は3日午前7時40分ごろに北朝鮮から飛翔体が発射されたことを受け、7時50分に3県を対象にJアラートを出した。8時には「7時48分ごろ、太平洋へ通過したとみられる」と伝えた。だが、防衛省は8時半過ぎに「実際には通過していないことが判明した」と訂正した。最初にアラートを出した時刻も、通過予想時刻の2分後だった。

 松野博一官房長官は記者会見で「Jアラートはミサイルの落下物などの危険性を速やかにお知らせするべく発令するものであり、その危険性があれば発令する」と述べ、問題はなかったとの認識を示した。政府内ではアラートをもっと早く出せないか検討している。

日本海上空でレーダーから消失

 防衛省によると、飛翔体が日…

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    服部倫卓
    (北海道大学教授=ロシア・東欧)
    2022年11月4日9時6分 投稿
    【視点】

    国民が危機意識を持たなければならないというのは良く分かるのだけど、今の方式に意味があるのかというのは、ピンと来ないところである。 先日、私が電車に乗り込んだところ、「Jアラートが発令されたので、安全を確認しており、発車が遅れる」というアナ

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    前田直人
    (朝日新聞デジタル事業担当補佐)
    2022年11月3日21時42分 投稿
    【視点】

    恐ろしいと感じるのは、ミサイル発射が半ば日常化してしまい、Jアラートすらも「オオカミ少年」のように受け止められかねない状況になりつつあるのではないかと感じられることです。政府の国民保護ポータルサイトには、Jアラートによる情報伝達があったらど

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