米選挙で無視されていた若者 「どうせ投票しない」→影響ある存在へ
2020年の大統領選では若者の投票がアリゾナ州やウィスコンシン州、ジョージア州などで勝敗に大きく左右したとみられています。11月8日の中間選挙ではどのような展開が待ち受けているのでしょうか。タフツ大で、若者の投票の傾向を調べている研究センター「サークル」のケイ・川島・ギンズバーグ所長に聞きました。
――若者票の見通しを教えてください。
前回の中間選挙、18年での若者の投票率は36%で史上最高記録でした。当時、投票前に発表されたハーバード大の調査では若者の37%が絶対に投票すると答えています。今春に出た同じ調査結果では36%。この指標からすれば、同じぐらいの投票率が期待できます。
ただし、違いもあります。当時はフロリダ州パークランドの高校で19歳の元生徒が高校生ら17人を殺害した銃乱射事件があり、多くの若者が影響を受けました。銃の安全性や自動小銃の禁止などを求めて有権者登録は増え、若者主導での抗議や(デモ)行進も生まれた。我々の調べだと、この事件を受けて投票した若者は41%。かなり大きな影響です。
懸念もあります。今年9月中旬に有権者登録を調べたところ、18~19歳は前回と比べて半分以下で4分の1ほどでした。登録は9月末から10月にかけて大学のキャンパスなどで行われるため、4年前の数字に追いつく可能性も十分にありますが、気にかけています。
――若者が鍵を握りそうな州はありますか。
上院や知事選ではアリゾナや…