実質賃金、6カ月連続で減少 9月は1.3%減、物価高響く

橋本拓樹
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 厚生労働省が8日発表した9月分の毎月勤労統計調査(速報)で、物価の影響を考慮した実質賃金は前年同月より1・3%減少し、6カ月連続で前年を下回った。名目賃金にあたる現金給与総額は今年に入ってから前年同月を上回っているが、物価の上昇分を超えられない状況が続いている。

 パートを含む働き手1人あたりの現金給与総額は同2・1%増の27万5787円。実質賃金の計算に使う消費者物価の指数は同3・5%増だった。

 一方、今年の夏季賞与額は前年より2・4%増の38万9331円。コロナ禍からの経済の回復基調を受け、2年ぶりに増加した。

 業種別にみると、労働者数や支給額が比較的多い製造業(7・0%増)や運輸業・郵便業(14・2%増)が全体を牽引(けんいん)した。コロナ禍の影響を強く受けた飲食サービス業(35・5%増)や、娯楽や旅行などの生活関連サービス(16・7%)も大きく回復した。一方、燃料費の高騰で業績悪化が続く電気・ガス業は10・9%の減少だった。(橋本拓樹)

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    福田直之
    (朝日新聞コンテンツ編成本部次長=経済)
    2022年11月8日14時30分 投稿
    【視点】

    実質賃金とは、働き手が実際に受け取った名目賃金から、物価上昇の影響を除いて計算した賃金のことです。資材高に円安が相まって輸入インフレに見舞われている日本では消費者物価が上昇しており、実質賃金の減少が続いています。  資材高から企業物価