「ワンチャンないで」既婚女性口説いた男性へ 時代超えた切り返し
多知川節子
高松市の一人出版社「万葉社」社長の佐々木良さん(38)が、万葉集の大胆な現代語訳に挑戦した。
くんのかい?
こんのかい!
こんの?
くんの?
いや こんのかい!
お笑い芸人のネタのようだが、プロポーズをしてくれない男性にやきもきしている女性の歌の意訳だ。
元の歌を見ると、妙に納得してしまう。
来むと言ふも
来ぬ時あるを
来じと言ふを
来むとは待たじ
来じと言ふものを
来るとか来ないとか、じれったそうに韻を踏んでいる。
同じく万葉集から、この一首はどうか。
恋ひ死なば
恋ひも死ねとや
玉桙(たまほこ)の
道行く人の
言も告(の)らなく
彼のことが死ぬほど好きなのに、誰も後押ししてくれないと嘆く女性の歌だ。
今の言葉にしてみると……。
「キュンキュンして死にそう…