第1回「私は家政婦じゃない」突然の離婚宣告 僕は悪くなかったはずなのに

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伊藤和行
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 千葉県での単身赴任生活が、1年を過ぎた頃だった。

 平日は千葉にある家賃4万5千円のアパートで過ごし、週末に川崎市武蔵小杉に買った中古マンションへ帰る。

 製薬会社の営業担当だった男性(37)は、当時5歳と3歳の子どもと公園で遊ぶのが楽しみだった。

 中学校時代の同級生だった妻とは、24歳の時に結婚し6年目。たまにけんかはするが、一緒にお酒を飲んだり、子育ての話をしたり、円満な夫婦生活を送っている、と思っていた。

 2016年の正月、近くに住む互いの実家で年始のあいさつを終え、帰宅した夜のことだった。

 「今年のゴールデンウィーク、どこか旅行に行こうか」と妻に話しかけた。

 だが返事がない。

 「何で無視するの?」と問うと、しばらくの沈黙の後、言われた。

 「離婚してください」

離婚を告げられた男性は自らを振り返り、苦しみの末に光を見いだしていきます。このところ、「弱音を吐くな」「大黒柱でなければ」といった従来の「男らしさ」にとらわれ、苦しむ男性のありようが注目されるようになってきました。その実態や背景について掘り下げていく全9回連載の初回です。

 「んん?!」…

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    田中俊之
    (大妻女子大学准教授 男性学研究者)
    2022年11月14日19時29分 投稿
    【視点】

    11月19日は国際男性デーです。まずこの連載記事をきっかけにそのことを知ってもらえればと思います。さて、記事の内容についてですが、男女の賃金格差がある現状では、多くの家庭で男性は「働くしかない現実」に直面していると言えます。ただし、その結果

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    蟹江憲史
    (慶應義塾大学大学院教授)
    2022年11月15日7時26分 投稿
    【視点】

     タイトルを見て読み始めて、途中から激動の展開。ドラマを見ているようなお話しですが、考えさせられます。旦那さんに悪気があったわけでもなければ、奥さんも逃げ場が欲しかったのでしょう。正しいかどうか、以上の人間のストーリーを見た気がします。

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