物価高でも給料上がらず 「実験的政策の失敗」に節約術で家計守ろう

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聞き手・筒井竜平、徳島慎也
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 物価は上がっているのに給料は十分上がっていません。生活が苦しい人も多く、個人消費は伸び悩んでいます。元日本銀行理事の早川英男さんは「物価が上がればうまくいくというのが間違いだった」と指摘します。ファイナンシャルプランナーの深田晶恵さんは、物価高が家計の不安につながっているとして、ちょっとした節約や保険の見直しなどを呼びかけています。2人に経済の課題や私たちができることなどを聞きました。

 早川さんは金融政策や物価高の問題などについて次のように答えています。

 ――アベノミクスの看板政策として、日本銀行が異次元の金融緩和を始めてからもうすぐ10年。想定した結果を生み出せない状況です。

 「アベノミクスの金融政策は円安政策でした。2%の物価上昇率を達成するための手段は円安だったのです。金融緩和で市場に大量のお金を供給して円安・株高を起こし、物価上昇をつくりだそうとしました。2014年初めの物価上昇率は1.5%程度まで上がりました。あそこで賃金も上がれば、ひょっとするとうまくいくこともあるかもと思いました。しかし、14年の春闘で賃金は大きく上がりませんでした。政府は企業の賃上げを促す『官製春闘』を始めたけれど、うまくいきませんでした」

 「黒田東彦(はるひこ)総裁は当時、『物価が上がれば賃金も上がる』と説明していました。ところが今は、『物価は上がっているけど賃金は上がっていないので緩和を続けなければいけない』と言っています。言っていることが違いますよね。そもそも緩和を始めてから10年もたつのにまだ成果が出ないのなら、基本的にその政策はダメだったということではないでしょうか」

 ――積極的な金融緩和や財政拡大で景気回復をめざす「リフレ派」が、アベノミクスを支えてきました。

 はやかわ・ひでお 1954年生まれ。77年に日本銀行に入り、調査統計局長などを経て2009~13年に理事。現在は東京財団政策研究所の主席研究員。

 「リフレ派のロジックの最大…

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