第1回学校で頭痛、母が悔やんだスマホの動画 追い込まれる野球少年の実態
耳を疑うようなことを、小学5年生が語り始めた。
「前のチームにいた時は、土、日の朝6時半から夕方6時ぐらいまで練習だった。疲れちゃって学校の宿題ができなくて、読書をしていないのに、『した』って先生に言っちゃったことがある」
その少年はとてもバツが悪そうに、申し訳なさそうに打ち明けた。
茨城県つくば市の春日学園少年野球クラブを取材していた時のことだった。少年は、以前所属していたチームの練習に疑問を感じ、春日に移ってきた。春日では、罵声による指導や保護者の負担となる練習時のお茶出しなどの当番制の排除に取り組んでいる。
少年の両親をまじえ、春日に移った理由について、さらに聞いた。
その家族が「移籍」に踏みきった決定打は、学校での個人面談だった。
「息子が午前中の決まった時間に頭痛を訴えると担任から聞いたんです」と母。家に帰ってくるとけろっとしていたが、その頃、息子は試合の度にしきりにトイレに駆け込んでいた。
「試合に負けると、練習場に…
- 【提案】
夏まで1年間アメリカに行き、長男が少年野球をやりました。必然的に日米の学童野球の違いを見ることになりました。日本では子供たちの野球離れが目立つと言いますが、その原因は、この記事にあるように、野球おじさんたちや、時代の流れを読まない運営方法
- 【解説】
若年層のスポーツにおける問題の本質は、指導者や保護者など周囲にいる大人たちの過熱です。プレーの上達や心身の発育発達は、子供を「追い込む」ことで果たされると信じてやまない大人が多すぎるんです。その競技に一筋に打ち込むことこそが大切であるとの考