陸上育ちのバナメイエビ、仕掛けたのは関西電力「循環型」養殖拡大へ

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佐藤英彬
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 静岡県磐田市に国内最大級のバナメイエビの陸上養殖場があり、11月から初出荷が始まった。事業を手がけているのは関西電力子会社の「海幸(かいこう)ゆきのや」(秋田亮社長)。年間約80トンの生産を目標に掲げ、エビの陸上養殖で国内のパイオニアをめざしている。

 バケツからあふれんばかりのエビを前に、「捕った直後はあちこち跳びはねてしまうので、すぐに氷で締めるんです」と同社の従業員。10月下旬から本格的な漁獲が始まり、1日あたり200~250キロを水揚げしている。稚エビから約3カ月かけて体長15~20センチ(重さ約20グラム)ほどに育ったエビを、「幸(ゆき)えび」ブランドとして主に国内のホテルや飲食店、スーパーに出荷している。

 東太平洋原産でクルマエビ科に属するバナメイエビ。身が柔らかく甘みもあるとして、食用で人気が高い。病気に強いなど養殖がしやすく、世界の食用エビの7割を占めるともされている。ただ、国内での陸上養殖はほとんど例がなく、関西電力が新たなビジネスチャンスとして2年前に事業に乗りだした。

 施設の敷地は約1万6千平方…

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