リュウグウの砂、おこしやす 京都産業大の神山天文台で特別展示

才本淳子
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 京都産業大の神山天文台(京都市北区)で9日、特別展示「小惑星探査機はやぶさ2のたまてばこ~帰還カプセルとリュウグウのかけら」が始まった。小惑星探査機「はやぶさ2」が小惑星リュウグウから地球に持ち帰った砂の一部など15点が公開された。13日まで。

 2020年に地球に帰還した「はやぶさ2」が採取した約2ミリの黒い粒が、ルーペ越しに観察できる。はやぶさ2から分離して地球に砂を持ち帰ったカプセルの実物や、大気圏突入時に高熱からカプセルを守る背面ヒートシールドなども展示されている。

 はやぶさ2の帰還から約2年。採取されたリュウグウのサンプルからは、生命の起源の解明につながるアミノ酸が発見されたり、砂から確認したガスで、リュウグウが今の位置に来たのが約500万年前ということも明らかになったりと、研究成果が出始めている。

 青木優美香学芸員は「わかりやすい解説を目指してパネルを作った。最新の調査を可能にした背景にある科学技術の発展にも興味をもってほしい」と話した。

 入場無料で、大学の公式サイトで事前予約が必要。12日午後2時からは、大学の神山ホールでシンポジウムが開かれ、東京大の杉田精司教授(惑星科学)の講演などが予定されている(事前申し込みが必要。先着500人)。(才本淳子)

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