ロシア国防相、ヘルソン州都からの撤退指示 市民11万人超が避難

ウクライナ情勢

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 ロシアのショイグ国防相は9日、ウクライナ軍が攻勢を強めている同国南部ヘルソン州を流れるドニプロ川の西岸からのロシア軍の撤退を命じた。ロシアはウクライナ侵攻直後にヘルソン州を制圧し、大きな戦果としてきた。西岸には州都ヘルソンがあり、撤退は大きな打撃となる。

 10月に任命されたウクライナ侵攻のスロビキン総司令官がショイグ氏に戦況を報告。「ウクライナ政府がダム攻撃などで広い範囲を浸水させれば民間人に大きな被害が生じ、西岸に展開する我が軍も孤立する」と説明。「ドニプロ川に沿って防衛するのが適切だ」と提案し、ショイグ氏が認めた。撤退に先立ち、すでに希望する市民11万5千人が避難したとしている。

 ヘルソン州は2014年にロシアが一方的に併合した南部クリミア半島の水源であり、クリミアとウクライナをつなぐ交通の要所にもなっている。

 だが、最近はウクライナ軍がドニプロ川にかかる橋を攻撃するなど攻勢を強めており、西岸のロシア軍への補給が難しくなっていた。ヘルソン州の親ロシア派幹部は10月半ば、一部地域から住民を避難させることを発表していた。