7月の参院選、福岡高裁「違憲状態」 一票の格差訴訟で判決

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中山直樹
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 「一票の格差」が3倍を超えた7月の参院選は、投票価値の平等を定めた憲法に反するとして、弁護士グループが福岡、佐賀、長崎、熊本、大分の5県の選挙管理委員会に対し、選挙の無効を求めた訴訟の判決が11日、福岡高裁であった。久保田浩史裁判長は「違憲状態」との判断を示す一方、選挙無効の請求は棄却した。

 二つの弁護士グループが全国で起こした計16件の訴訟のうち14件目の判決。これで「違憲」1件、「違憲状態」7件、「合憲」6件となった。判決は15日に出そろい、最高裁が来年にも統一判断を示す見通し。

 訴状などによると、定数1あたりの有権者数が最少の福井選挙区の一票の価値を「1」とすると、有権者数が最多の神奈川選挙区での価値は「0・33」で、格差は3・03倍となる。2019年の前回参院選時(3・00倍)より拡大した。被告側の5県では、熊本0・44、福岡0・45、長崎0・57、大分0・67、佐賀0・95だったとしている。

 原告側は前回より格差が広が…

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