日本代表監督を務める森保一にとって、ミハイロ・ペトロビッチ監督(愛称ミシャ)との最初の接点は2006年夏にさかのぼる。
「この厳しい練習についてこられる選手が、戦える選手ということか。そう思うぐらい、午前午後両方の2部練習を含め、ハードなトレーニングをしていた」
ミシャがサンフレッチェ広島監督に就いた当時、森保は広島のサッカースクールやアカデミー(育成下部組織)で指導に関わっていた。
2003年シーズンを最後に現役を退き、指導者に転身して3年目。当時、ジェフ市原(現千葉)監督だったイビチャ・オシムと師弟関係にあるミシャがどんな練習をするのか、多くのサッカー関係者から注目を集めていた。
指導法や練習メニューの情報はすぐに世界中で共有される時代になっていた。
実際、森保自身もミシャの練習内容自体に目新しさは感じなかったという。ただし、指導者としてのその後の自分に強い影響を与えた部分があったと振り返る。
「すごいな、と感じたのは…