ヤクルト本社が最高益 好調なYakult 1000、さらなる増産

田幸香純
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 ヤクルト本社が11日発表した2022年9月中間決算は売上高が前年同期比14.7%増の2327億円、最終的なもうけを示す純利益が5.2%増の269億円でいずれも、過去最高だった。「睡眠の質向上」をうたう乳製品乳酸菌飲料「Yakult 1000」(宅配用)と「Y1000」(店頭販売用)が好調で全体を押し上げた。

 日本国内の売上高は1173億円で、前年同期から159億円増えた。その大半がこの2商品の販売増加による効果だったという。

 宅配利用者の口コミをもとにネット上で注目され、人気が拡大した。工場の生産増強を続け、「Yakult 1000」の1日平均販売本数は、4月時点の130万本から9月には210万本に拡大。「Y1000」は同39万本で、現在も店頭では品薄状態が続いている。年末に向けてさらなる増産体制を進めていく考えだ。

 渡辺秀一常務執行役員は決算会見で「5月ごろにメディアに取り上げられて販売が拡大した後に反動減があると思ったが、減ることなく(販売)本数が積み上がった」と驚く。

 また、同社は栄養ドリンク「タフマン」など清涼飲料48品目を11月に値上げしたが、「ヤクルト」シリーズなど乳製品は据え置いた。渡辺氏は「『Yakult 1000』が売れていることでコスト増を吸収できている。当面の値上げは考えていない」と話した。田幸香純

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