「ズッコケ三人組」ずらり全50巻、初の点字化 6年がかりで完成

興野優平
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 人気児童文学「ズッコケ三人組」シリーズ50巻の点字訳が広島市のボランティアグループによって完成した。版元のポプラ社によると、「卒業式」までの全50巻の点訳は初めて。グループは障害の有無にかかわらず、多くの人に読書の楽しみや作品の面白さを知ってもらいたいという。

 点訳したのは広島市佐伯区の点字グループ「つぼみ」。地元の広島西南ロータリークラブから点字入力用のパソコンや書籍などの寄贈を受け、2016年から6年をかけて完成させた。

 点訳は、漢字もひらがなと同じ点字に変換するため、文節を区切るスペースをどう入れ込むかなどの技量が、翻訳の出来栄えを大きく左右するという。グループでは約20人の会員が訳出した上で校正を重ね、全巻を通じて体裁を整えたという。

 「ズッコケ三人組」は、博識だが成績は振るわない「ハカセ」、おっちょこちょいの「ハチベエ」、おっとり「モーちゃん」の小学6年生トリオが主人公。1978年刊行の『それいけズッコケ三人組』に始まるシリーズは累計2500万部を超え、子どもたちだけでなく、子どものころに愛読した大人からも支持され続けている。

 著者の那須正幹さんは広島市出身で、昨年亡くなった。点訳した庄美千代さん(73)は「那須さんに報告できなかったことだけがとても残念です。子どもだけでなく、大人が読んでも面白いので、広く読んでもらえたら」と話す。

 点訳のデータは県立広島中央特別支援学校に寄贈し、希望する個人や団体にも提供する。問い合わせは、市佐伯区社会福祉協議会(082・921・3113)へ。(興野優平)

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