私が暮らし始めて3年目に入った中東イランの首都テヘランで、女性たちの装いが急に変わった。髪を隠すヒジャブ(ヘジャブ)と呼ばれるスカーフをかぶっていないのだ。
一歩街に出ると、行き交う女性の2人に1人は、ヒジャブを着けていない。歩道上や車の車内、スーパーやレストランで、ヒジャブを両肩にふわりとかけている。一見するとおしゃれを楽しんでいるようだ。
10月24日昼、テヘラン北部の複合施設「パラディウム・モール」。平日はいつも多くの女性客でにぎわう地下1階のフードコートに行くと、女性30人のうち18人が、黒や白、ベージュや青といった色のヒジャブを、肩にかけていた。髪の毛は丸見えだ。
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