人生変えた韓流「NCT U」 振り付けは日本の公民館で生まれた
夜のとばりがおりると、公民館の窓ガラスは鏡になり、保育室や茶話室はダンススタジオになる。
小学5年生だった少女は、映し出された自分の動きを見ながら練習し続けた。休みの日は6時間、平日は3時間。毎日、毎日、毎日……。
あれから11年。21歳となったReiNaさんは、K-POPアイドルや日本のドラマの振付師として活躍している。
始まりは2年前。インスタグラムに書いたアドレスに届いた、一通のメールだった。
送信元は韓国の芸能事務所「JYPエンターテインメント」。日韓で大人気のアイドルグループ「NiziU」「Twice」などが所属する。その1グループ「Stray Kids」の新曲の振り付けを頼まれた。
「やばい! きた!」。「でもこれ本物?」。感情が交錯する。そして混乱した。「プロの振り付けなんてやったことない。どうしよう」
不安に押しつぶされそうになりながら、いつものように公民館へ向かう。自宅から徒歩10分。窓ガラスに自分を映し出すと少し落ち着いた。そして、曲を聴くと次々とアイデアが湧いてきた。
「どうしたら、アイドルを輝かせられる?」「どうしたらファンに喜んでもらえる?」。必死に考えた。
この振り付けをきっかけに、オファーが相次いだ。2020年にリリースされた「NCT U」の「Make A Wish」。この1曲が人生を変えた。
実は、期限は4日間しかなか…