「クソ」「ボケ」ノンスタ井上、魂のツッコミ 路上漫才の愛と毒

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土井恵里奈
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 ナニワの中心で「クソ」を叫ぶ。悪態だけで漫才ができるのはこの2人くらい。10月18日、大阪城公園、晴れ。M―1王者のお笑いコンビ「NON STYLE」の石田明と井上裕介が、漫才をした。

 劇場ではなく、野外のストリート漫才は23年ぶり。20歳になるかならないころ、まだ吉本興業にも入っていなかったとき以来。原点の漫才で、何をひねり出すか。立ち見客と報道陣が見守る中、あのワードが飛び出した。

 「コラ! ボケ! クソ!」。井上が叫べば、石田が「クソ野郎」と返す。

「スーパーポジティブナルシスト」

 井上は、普段から日本一嫌われる芸人の肩書をウリにしている。自称「スーパーポジティブナルシスト」。ふんどしが似合うベストフンドシストに選ばれるなど、独自のセクシーさを武器にイキる(かっこつける)。

 この日もマイクに口を近づけて、「君のハートを奪う」とささやき、客席に秋風が吹く。

 生き様はボケだけれどこの男、漫才ではツッコミを立ち位置にしている。コンビの人気が落ちないからくりは、そこにあると思う。

上っ面でない笑いの源泉はどこにあるのか。視聴者からの数々の罵詈(ばり)雑言をはね返してきた井上さんと、そこからネタを作る石田さん。2人にしかできない表現を考えます。

■ぶつかる人格,道端のハング…

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