サウナ140度の被害銭湯、「ピンチをチャンスに」対策費はグッズで
【滋賀】サウナの設定温度が何者かに140度に引き上げられていた大津市の銭湯「都湯」が、「140℃ブレスレット」を販売している。再発防止の対策費を捻出するため。番頭の原俊樹さん(38)は「いつまでもくよくよしていられない」と話している。
都湯では10月14日、男女の乾式サウナの設定温度が140度に引き上げられていた。常連客らから「サウナが熱くて入れない」との声が上がり、発覚した。
サウナの制御盤は男性用脱衣所にあり、誰でもさわれる状態だった。事態を受け、都湯はすぐに制御盤を鍵付きのふたで覆った。壁の木材の色合いと合うナラの木を選んだため、費用は10万円ほどかかった。そこで、ブレスレットの販売を思い立った。
製作したのは都湯の常連客で、当日サウナに入った「被害者」でもあるデザイナーの牛嶋亮さん(34)。当日はほかの常連らと「今日はいつもより熱くてやばいっすね」などと話していたという。
ブレスレットは脱衣所のロッカーの鍵を模したデザインで、板状の鍵にあたる部分に「都 140℃」と書かれている。価格は税込み1800円。140個売れれば、費用を回収できるという。「140℃Tシャツ」(5千円)も別の常連客が作った。
都湯の店頭で買えるほか、4周年となる11月17日から都湯公式サイト(https://miyakoyu.jp/)で販売している。「ピンチをチャンスに。それがうちのモットーです」と原さんは話している。(茶井祐輝)
有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。