「なぜ警察官に?」どきっとして口ごもる 理由は、父を殺されたから

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山本逸生
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 「初めて会った人から『なぜ警察官になったのか』と聞かれると、少しどきっとして、口ごもってしまいます」

 大阪府摂津市の高校の講堂。スーツ姿で壇上に立った大阪府警摂津署の新町拓欣(ひろき)巡査長(26)は、集まった約250人の生徒たちに語りかけた。

 「それは、私が警察官を志した一番のきっかけが、警察官だった父を殺されたことだからです」

 2015年3月12日。19歳だった新町さんは高校を卒業し、社会人として働き始めたばかりだった。仕事を終え、スマートフォンを見ると、母から大量の着信が入っていた。

 電話をかけ直すと、「お父さんが仕事中、車にひかれた。もしかすると助からないかもしれない」。母からそう説明され、急いで病院へと向かった。

急加速した車に… 変わり果てた父の姿

 父の照久さん(当時50)は…

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